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[副会長 馬宮の雑学コラム]
第1話 万葉集の和歌と日本酒 読む>>
第2話 酔う?酔わない?強い?強くない? 読む>>
第3話 日本酒の適正価格を考える 読む>>
第4話 ビンのリサイクルの話 読む>>



◆第3話  日本酒の適正価格を考える

最近は少し落ち着いたようですが、一部では相変わらず日本酒のプレミア価格があります。日本酒に限らず焼酎やワインなどでもおなじくプレミア価格というものは存在しますが。そこで日本酒を造っている立場から、日本酒の適正価格というものを考えてみたいと思います。

まず、日本酒に限らず、適正価格というものは何でしょうか? 価格は欲しい人によって決まる、という意見もあれば、標準価格の ようなものがなければ全く知らないジャンルのものは検討もつかない という意見もあります。例えばオークションなどは買いたい人によって 価格が決まります。そういう売買が合っているものも確かにあるでしょう。 だから適正価格なんて意味がないとは思いません。

私個人の考えですが、私自身日本酒を造るものとしては、原料、造りのこだわり などでなるべく価格をおさえた設定にしたいと考えています。それは自分の造ったものがより多くの人に飲んでもらいたいからです。
当然もし人気のある商品になってしまえば、うちの規模では到底大量生産できませんから需要が供給を追い越しプレミアがついてしまうんでししょう。



◆第4話  ビンのリサイクルの話

ペットボトルでもある程度のリサイクルが行われていますが、リサイクルでは環境負 荷低減効果に限界があります。使い捨て容器をリサイクルするよりも、やはりリターナブル容器の環境負荷は低い。

ところが、現状では、リターナブル瓶は絶滅危惧種で す。「利便性と経済性」という現代の怪物に食われて、日々存在量を減らしているの が現状であります。現在、リターナブル瓶にはビール瓶、牛乳瓶などがありますが、 実は、昔から一升瓶なるリターナブル瓶が存在していました。

日本の文化はもともとリサイクルといいますか、自然のサイクルをうまくつかった文化だと思います。 住宅の材料も自然に帰る木材、紙などでできていて、なるべくゴミの生まれない循環 社会が江戸時代から できていたと思います。当時江戸は世界最大の都市でしたが、資源の循環システムが うまくまわっていた おかげでそんなに酷い環境ではなく、むしろ現在よりもある意味では住みやすい環境 だったのではないで しょうか。

江戸時代、日本酒は木の樽に入れられ運送されておりました。そこからさらに小さな 樽に分けられ、そこ へ消費者が自分の徳利を持って買いに行くという無駄の無いものでした。 現在の日本酒の流通を考えた場合、メーカーからでた商品は一升瓶に詰められ小売店 へ、そして小売店 から消費者へ、消費者が飲み終わったあとはまた小売店が回収し、最終的にはメーカーへ戻りまた再使用。 この構図が完全にされれば、実際のリサイクル率はかなり高いと思われます。

最近は一升瓶からより小さなビンや色の変わったビンなど増えてきましたが、これら はガラス屑になって しまいます。リターナブル瓶ということで一升ビンを考えますと、リターナブル瓶が出る元は、飲 食店と一般の消費者。飲食店は、酒販店に瓶を返します。そこから直接ボトラーに戻 る場合もあるが、瓶商が回収することもあります。瓶商が回収したものは、洗瓶業者 が洗って、種別に分けて、そして、ボトラーに戻される。ここでボトラーとは、主と してビールとお酒業界を言います。  

今度は回収方法で考えますと、一般の消費者からリターナブル瓶が出てくるのは、主 として自治体による分別回収といわゆる集団回収という名の市民活動。集団回収は、 基本的に資源回収業者に回ることが多いので、ガラス瓶の場合には、カレットという 形のガラス原料になる方が主流で、瓶が再 使用に回ることは少ないと言えます。
自治体による回収では、瓶商が回収し、それを再度使用するルートに乗せることが有り得ます。

自治体回収についても、実際のところ様々な状況があって、東京23区のように、箱 に入れて回収をするような場合には、ガラスに傷がつきにくいので、再度瓶として使 用される可能性が高いのです。このような瓶を「生き瓶」と呼んでいます。

その対極 が袋に入れて回収するタイプで、他の金属製品などとまとめて袋にいれて出すと、ガ ラス瓶には傷がついたり割れたりして、瓶としては再使用が不能になってしまう場合 も多いです。だから、全国すべての自治体が、是非とも、東京23区なみのやり方に して欲しいところだと言えます。欲を言えば、瓶の回収は、いわゆるP箱、あのビー ル瓶が入っているような箱を使って収集すれば、生き瓶が増える。酒販店からの回収 はそんな状態がほとんどなのです。


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